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日本エシカルヴィーガン協会

カリフォルニア・フォアグラ裁判で逆転勝利か?

2016年12月26日 | news, news-top

カリフォルニア州のフォアグラ裁判が新たな展開を迎えている。控訴審の裁判官が、「フォアグラは残酷だ!」と断定したのである。

ご存知の方も多いと思うが、カリフォルニア州では2004年に、当時のシュワルツェネッガー州知事のサインにより画期的なフォアグラ禁止法が制定された。十分な準備期間を経て、2012年に施行された。経緯は東京ヴィーガンズクラブ記事を参照(リンク)。

その直後からフォアグラ産業界が反対運動を仕掛け、強制給餌は「家禽製品検査法」(Poultry Products Inspection Act)という連邦法により守られており、当該州法は「憲法違反」を犯していると主張。2015年にその主張が認められ、禁止法は一旦効力を失った。

ところがである。世の中には立派な裁判官もいる。写真のハリー・プレガーソン裁判官である。現在、上訴されているが、その控訴審での審問において以下のような発言を残している。連邦政府からもサポートするようなコメントがあり、フォアグラ販売禁止法が復活できそうな気配となっている。

"Do you think the duck enjoys that? I think it’s absolutely cruel. The people don’t agree with it. They think it’s fine to do that so they can have their foie gras."

« 君たちはアヒルがそんなことされて喜んでると思うのか? どうであっても残酷だろう。それに賛成できない人がいる。彼らはフォアグラが欲しいからそれでもいいと言ってるだけだ。 »

"Are there any other situations we know of where the food is rammed down the throat of the creature? Rammed down. You hold its neck up and just force it right down so that their liver blows."

« 動物のノドに食料が流し込まれる状況なんて、ほかにあるか? 流し込まれるんだぞ。クビを掴んで上にして、肝臓をでかくするためだけに無理に流し込むのだ。 »

自身の利益が何も絡んでない状況で、このような強い口調で非難することはなかなかないものだ。

理屈も通っている。家禽製品検査法はエサの内容について定めるものであって、強制給餌をしなければならないとは定めていない。連邦政府もその考えをサポートする。

つまり、強制給餌をしなくてもエサは与えられるので、強制給餌による製品販売を禁止する州法は連邦法に反していないということだ。

世界ではフォアグラ禁止の方向に進んでいる。詳しくは、禁止運動を推進している StopGavage で、当方がサポートしている日本語ページをご参照(リンク)。

消費者の間では、まだ賛否が割れている状況である。その一方で、大手レストランでも、フォアグラを扱うのをやめるところが出てきている。この流れが拡大することを願う。利益団体を敵にまわすこの裁判官の勇気ある発言は、素晴らしいものだ。

※以下のチラシを無償提供中。必要な方はこちらまでご連絡ください。

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